拾ったゴミの処分

拾ったゴミと、除去した外来植物(4月22日)

神田川で拾ったゴミをどう処分しているか、というお話です。神田川上流部のゴミは、そこを所管している東京都建設局北多摩南部建設事務所(略称:北南建)が処分するのが基本です。今年3月のゴミ拾いの際も、そこに回収してもらいました。しかし、北南建があるのは府中市です。川をきれいに保つには、ゴミが少ないうちに拾うことが必要ですが、少量のゴミを三鷹市の外れまで何度も取りに来てもらうのは現実的ではありません。拾っても処分できないことが、ゴミ拾いを年一度しかできない大きな理由でした。

三鷹市のボランティア袋

今年の3月になってようやく、三鷹市には「ボランティア袋」というものがあると教わりました。公共の道路や河川のゴミをボランティア活動で拾う場合、その袋に入れて家庭ごみ収集の日に出せば、回収・処分してもらえるらしいのです。ごみ対策課に問い合わせたら、都の管轄である神田川のゴミも回収可能との返事でした。

神田川の可燃ゴミ(2回分)を入れたボランティア袋

ボランティア袋は、市役所のごみ対策課か最寄りの市政窓口で、簡単な書類を書けば無料でもらえます。拾ったゴミを可燃ゴミと不燃ゴミに分別して別のボランティア袋に入れ、それぞれの収集日に出します。写真は可燃ゴミの日に出したゴミです。三鷹市の、行政の壁に捉われない対応のお陰で、水生植物保全活動のついでにゴミを拾いもできるようになりました。これからは、神田川上流部を以前より気持ちの良い状態に保てそうです。もちろん、川にゴミを捨てる人がいなくなることが最終目標です。

神田川の活動

カワヂシャの中のオオカワヂシャを摘み取る

神田川で小規模の活動を実施しました。主目的は、カワヂシャ重点保護エリアのオオカワヂシャ除草です。オオカワヂシャは特定外来生物で、神田川の三鷹台付近までの上流部に繁茂しています。そのせいで、在来種のカワヂシャは絶滅寸前にまで追い込まれています。両種は種子が水の流れで散布されるので、上流側からオオカワヂシャの駆除を進めていけば、カワヂシャが増えられるはずです。しかし、丁寧に全部を摘み取っても、泥の中に眠っている種子が次々に発芽し成長してくるので、種子ができる前に繰り返し摘み取る必要があるのです。

開花が進むカワヂシャ

カワヂシャは開花が始まっていて、目立たない小さな白っぽい花をつけています。今年は開花が早いです。今後も順調なら、花穂をどんどん伸ばし、多くの花を咲かせ、多数の種子を作ってくれるはずです。それが川に散布されれば、来年も芽を出して数を増やしてくれるでしょう。

ヒメガマの中で咲くキショウブ

今日は、それより下流のあしはら橋まで進み、オオカワヂシャの中で頑張っているごく少数のカワヂシャの世話と、ゴミ拾い、新たに見つけた侵略的外来植物キショウブの駆除も実施しました。キショウブは昨年頑張って駆除したのでかなり減ったのですが、地下茎を取りきれてはいなかったようです。ゴミは、3月下旬のゴミ拾い以降に捨てられたり風で飛ばされてきたものです。ひと月足らずなのでゴミの量は多くありませんでしたが、明らかにポイ捨てされた飲料缶やペットボトルがいくつもあったのは、残念でした。

池の活動開始

オダアミ設置

今年度の井の頭池の活動を開始しました。今日は、小魚や小さなエビ類を調べるためのオダアミを池の四箇所に設置するとともに、アメリカザリガニ駆除と生物調査のための遮光ドームカゴを池尻に運びました。明日組み立てて、ひょうたん池に設置します。

遮光ドームカゴの部品を運ぶ

例年なら、池畔の花見の混雑が終わったら活動開始です。しかし昨年は、新型コロナによる活動自粛要請が出たため、開始は4月末でした。今年は新型コロナの状況を考慮して、活動開始を今日としました。感染者が増えているため不要不急の外出自粛が呼びかけられていますが、今日の公園は写真のように多くの来園者で賑わっていました。閑散としていた昨年とは大違いです。

池の生き物はコロナ禍でも活動を自粛してくれないので、当会の活動も不要不急ではありません。

神田川のゴミ拾い

新型コロナの緊急事態宣言が解除されるまで延期していた神田川上流部のゴミ拾いを、このほど実施しました。当会の水生植物保護活動の対象範囲は、夕やけ橋〜丸山橋(三鷹台)なので、その範囲を3日に分けて、のべ11名でゴミを拾いました。

2日目のゴミ拾い
  • 3月24日(水) 2名 親水広場へのゴミ貯留場所の設置と、その前後数十メートルの範囲のゴミ拾い
  • 3月26日(金) 3名 夕やけ橋から親水広場までのゴミ拾い
  • 3月27日(土) 6名 親水広場と丸山橋の間のゴミ拾い

2日目には、11月に不法投棄されたままになっていたのに、新型コロナのせいで活動できず、とても気になっていた電気掃除機も回収できました。写真が2日目に拾ったゴミです。

空き缶やペットボトルなどのポイ捨ても違法行為(軽犯罪法違反)ですが、掃除機丸ごととなると完全に不法投棄(河川管理法違反)です。大きなシューズ1足もそうでしょうか。

丸山橋に到達

3日目の参加者6名には、協力団体「井の頭 自然の会」の二人が含まれます。この日は参加者が多かったので、同時に外来植物(保護しているカワヂシャの周りの特定外来生物オオカワヂシャ、およびオオブタクサ)の駆除なども手分けして実施できました。

ゴミ拾い中、いろいろな生き物を見かけました。ナマズや、アメリカザリガニほかのエビ類などです。こんな浅い川にもカワウが来ていたのは、獲物になる生き物がいるということです。沈んでいた空き缶に2匹で一緒に入っているウキゴリの成魚も見つかりました。

三日間で拾ったゴミ

これが三日間で拾ったゴミです。河川管理者の北多摩南部建設事務所が回収してくれることになっています。

昨年も実施したので、初めてだった昨年よりは量が少ないのですが、これだけ捨てられていると、川を覗き込みたい気分にはなりません。ゴミが無くなった川は、再び気持ち良く眺められる川になりました。今の状態が長く続いてほしいと思います。

カワヂシャ増加中?

12月24日の記事に載せた、試験的に移植したカワヂシャが、写真のように、だいぶ逞しくなりました。この付近を調べたら、20株ほどが育っていることが分かりました。もちろん周囲には、特定外来生物オオカワヂシャが多数成長中です。

特定外来生物オオカワヂシャの猛威から守り準絶滅危惧種カワヂシャを復活させるには、最上流からオオカワヂシャの駆除を進めながらカワヂシャを増やしていくのが効率的だと考えています。オオカワヂシャもカワヂシャも、落ちた種子は水の流れによって広がるからです。移植試験の結果、かなりの率で根付くことが分かったので、1月に最上流エリアのオオカワヂシャを除草し、2月8日からカワヂシャ苗を植える活動を始めました。その時植えた苗の3分の2は増水で流されたり生き物に傷つけられたりして消えてしまいましたが、少しは生きのびています。育成中のカワヂシャ苗はまだたくさんあるので、定着率を上げる工夫をしながら順次植えていくつもりです。

オオカワヂシャ大群落

そこから下流はオオカワヂシャの天下です。写真のように、オオカワヂシャが大群落を作っている場所もあります。3月になるとどんどん伸び出して、4月には茂みになって他の水生植物を圧倒し、すぐに花を咲かせて、また大量の種子を散布することになります。

カワヂシャの群落

でも、大群落を詳しく見たら、中央あたりにカワヂシャの群落があるのに気づきました。葉が細長くて鋸歯があるのがカワヂシャです。

昨年もこの場所でカワヂシャを見つけたので、その周りのオオカワヂシャを除去しました。オオカワヂシャの花粉がカワヂシャの雌しべに付くと結実できなくなるからです。今年の結果は、オオカワヂシャを駆除するだけでも、カワヂシャを増やす効果があることを示しています。

川にゴミを捨てないで

設置された看板

神田川上流部の川沿いの柵に最近設置された、「不法投棄禁止」看板です。夕やけ橋(井の頭公園三角広場)と丸山橋(三鷹台)との間の四箇所に取り付けられていました。

神田川上流部は希少な動植物が今も残っている貴重な環境なのですが、川沿いの道から投げ込まれるゴミが多く、気持ち良く眺められる川とは言えません。昨冬には当会と協力団体でゴミ拾いを実施し、一時的には気持ちの良い川になったのですが、間もなくゴミだらけの川に戻ってしまいました。そこで、捨てられるゴミを減らす方策を考えてほしいと河川管理者に要望した結果、この看板が設置されたのです。目立つ色彩で、かつ河川管理者と警察署の連名になっているので、なかなか強力な看板だと思います。

ただ、「不法投棄」という言葉はかなり強いので、飲み終わった缶などをポイ捨てすることも「不法投棄」に含まれると多くの人に解釈してもらえるのか、ちょっと心配です。11月10日の記事に載せた電気掃除機などは誰でも不法投棄だと思うでしょうが、空き缶やプラ袋を捨てるのは「不法投棄」とまではいえないと感じる人がいそうです。でも、ポイ捨ても軽犯罪法の処罰対象になる不法行為なので、やめてください。

休憩中のコガモ

法律で取り締まるより大事なのは、多くの人に川への愛着を持ってもらうことだと思います。そこには希少な植物が今も残っていて、いろいろな魚や鳥などが暮らしていることを知れば、そこへゴミを捨てようとはしなくなるでしょう。当会としても、そのような啓発活動が必要だと考えています。

看板設置に合わせて、この冬もゴミ拾いをしたいと考えていたのですが、新型コロナの感染が急拡大しているため、実施できなくなりました。感染予防上、人を集めること自体ためらわれるし、雨と一緒に下水が流れ込む川にはウイルスが流れてくる可能性もあるからです。コロナ禍は自然環境保全の障害にもなっています。

カワヂシャを増やしたい

神田川の上流部には、環境省の準絶滅危惧種に指定されている希少な在来水生植物カワヂシャがかろうじて生き残っています。絶滅の縁に追い込まれた理由は、繁殖力が強力な外来種オオカワヂシャ(特定外来生物)に生息場所を奪われたからです。神田川上流部のカワヂシャは数年前の東京都某機関の調査では見つからなかったそうですが、我々が調査したところ、10株余りが生き延びているのを確認しました。

そこで、カワヂシャを増やすための活動を開始しました。まず実施したのは、貴重なカワヂシャを覆い隠しているオオカワヂシャを取り除き、カワヂシャが成長し開花・結実できる環境を作ることでした。その結果、翌年は少しだけカワヂシャの数が増えました。

植えたカワヂシャの苗(11月30日)

今年はカワヂシャの種子を採取できたので、その一部を発芽させて、小さな苗に育ったものを、11月30日に試験的に神田川に植えてみました。

大きめからごく小さいものまで、いろいろな大きさの苗がありました。

今日(12月24日)のカワヂシャ

同じ場所の今日の状態です。小さな苗は流されたのか無くなってしまいましたが、残っているものはしっかり根付いたようです。

この付近に植えた多数の苗のうち、10株余りが根付いているようです。

しかし、その周りには夥しい数のオオカワヂシャが芽生え始めているので、今後はそれらを駆除しないと、カワヂシャは育たないと思います。

草刈り後

草刈り作業(11月10日)

業者による神田川河床の草刈りが行われました。写真は11月10日のようすで、丸山橋の近くから上流を向いて撮ったものです。草刈りは上流から下流へと進んでいます。河川管理者に、草刈り作業で下流のオオブタクサの種子を上流に持ち込まないよう注意をお願いしておいたので、業者の人も配慮してくれたようです。これで、丸山橋より上流では、オオブタクサの種子が新たに散布されるのを今年はほぼ完全に阻止できたと思っています。ただし、埋土種子はおそらくまだ残っているので、来年以降も監視と除草が必要です。

コガモのオス(11月14日)

草がなくなり活動しやすくなった川には、いつものカルガモのほかに、コガモやマガモのカップルが来ていて、盛んに採食をしていました。小魚やエビを探すサギ類、虫を採っているセキレイの仲間、そして、川面を直線的に飛ぶカワセミの姿も見られました。水草がなくなった川も、鳥たちにとって大切な生活の場です。

捨てられた掃除機(11月14日)

草がなくなると、たくさんのゴミも目に着きます。お菓子の袋などは道に捨てられたものが風で運ばれたのかもしれませんが、飲み物の空き缶は明らかに投げ込まれたものです。今年はマスクも落ちています。とくに驚いたのが、なんと、掃除機が捨てられていたことでした。4日前には気づかなかったので、草刈りが終わってから捨てた人がいるようです。その人はその後それがどうなるか想像しないのでしょうか。神田川が生き物たちにとって貴重な生活の場だと知っている人はもちろん、神田川に少しでも愛着を持っている人ならゴミを捨てたりはしないはずです。

当会は昨冬(2月)に初めて神田川上流部のゴミ拾いを計4回実施し、多数のゴミを拾いました(2月8日と2月19日の記事参照)。しばらくは気持ち良く眺められる川になったのですが、長くは続きませんでした。この冬もゴミを拾いたいと考えているのですが、コロナ禍の中で実施するにはいくつか問題があります。河川管理者と話し合っているところです。

池の活動終了

分解したドームカゴ

ひょうたん池に設置していた遮光ドームカゴ3基と、その他の池に設置していたオダアミ計3基を撤収して、今年の池の保全活動を終了しました。毎年、ドームカゴでザリガニが1匹も獲れない日が2日続いたら活動終了と決めています。例年の終了時期は12月初めのことが多いのですが、今年はワナの数が少ないこともあって、3回捕獲ゼロの日が続いたので、11月4日でひょうたん池のワナを陸に上げました。今日はそれらを分解し、池にまだ設置してあったオダアミもチェック・回収して、漁具物置に運びました。

今年のザリガニ捕獲数は計 431匹でした。ちなみに、2019年度は 744匹、2018年度は 2,140匹、2017年度は 4,680匹です。実施回数もワナの数も違うので単純な比較はできないのですが、継続的にワナチェックに参加し、ザリガニが活動する夜の池のようすも観てきた私の感覚では、今年は昨年よりさらに減ったと感じています。(ただし、我々より遅く活動を開始したかいぼり隊の人は、昨年より多く獲れると言っていました。) 一時期はひょうたん池だけで5千匹以上も獲れた年があったのと比べると、大幅に減ったのは間違いありません。

井の頭池でアメリカザリガニが激増した理由は、天敵だったオオクチバス(ブラックバス)をかいぼりで一掃したからでした。それが再び減少した理由は、ボランティアによる駆除活動と、天敵となる在来の生き物(サギ類、カイツブリ、ナマズなど)の増加だと考えられます。現状は低密度抑制ができていますが、池にはまだ回復可能な数が生存しているし、神田川に多数生息しているものが遡上してくるので、再び増えないように駆除活動は来年以降も続けるべきと思います。

当会の池の活動は、ザリガニ駆除のほかに、池の生き物のモニタリングをするという目的もあります。今年が昨年までより大きく変わった点のひとつは、一昨年はクロダハゼ稚魚、昨年はウキゴリ稚魚が大発生したのに、今年はモツゴ稚魚の発生が多かったことです。かいぼりで破壊・撹乱された生態系がバランスを取り戻しつつあるのだと思います。在来種のヌカエビが、ひょうたん池でも多数獲れるようになったのも今までなかった変化です。池に水草が増えたことが影響しているようです。ただし、外来の侵略的水草コカナダモが激増したのは問題です。かいぼり隊がコカナダモの駆除に取り組んでくれているので、期待しています。(トシ)

種子散布阻止

10月14日に駆除したオオブタクサ

神田川の丸山橋(三鷹台駅)より上流から侵略的外来植物オオブタクサを根絶すべく、実生の摘み取りを実施してきましたが、取り残しがあって草刈り前に種子が散布される恐れが出てきたので、10月14日と28日の2度、オオブタクサの追加駆除を少人数で実施しました。14日には9株を抜き取ったのですが、それでも見逃しがあり、28日にさらに3株除去しました。これまでの駆除の効果でいずれも小さな株でしたが、28日のものはしっかり結実していたので、もし見逃したままだったら、草刈り前に種子を落としていたかもしれません。

神田橋 − みすぎ橋間(9月4日)

上の写真を見た人は、こんな貧弱な草を我々がなぜ懸命に駆除しているのか、と思うかもしれませんが、もっと下流のようすを見てもらうと、理由が分かると思います。護岸の高さは4mぐらいあるので、オオブタクサの猛威が分かると思います。一時は丸山橋より上流でも草丈2mを超える群落ができかけたのですが、刈り取りや抜き通りを繰り返した結果、現在の程度に衰退しました。侵略的外来植物の駆除は始めるのが早ければ早いほど効果的で、必要なコストも少なくなります。