草刈り後

草刈り作業(11月10日)

業者による神田川河床の草刈りが行われました。写真は11月10日のようすで、丸山橋の近くから上流を向いて撮ったものです。草刈りは上流から下流へと進んでいます。河川管理者に、草刈り作業で下流のオオブタクサの種子を上流に持ち込まないよう注意をお願いしておいたので、業者の人も配慮してくれたようです。これで、丸山橋より上流では、オオブタクサの種子が新たに散布されるのを今年はほぼ完全に阻止できたと思っています。ただし、埋土種子はおそらくまだ残っているので、来年以降も監視と除草が必要です。

コガモのオス(11月14日)

草がなくなり活動しやすくなった川には、いつものカルガモのほかに、コガモやマガモのカップルが来ていて、盛んに採食をしていました。小魚やエビを探すサギ類、虫を採っているセキレイの仲間、そして、川面を直線的に飛ぶカワセミの姿も見られました。水草がなくなった川も、鳥たちにとって大切な生活の場です。

捨てられた掃除機(11月14日)

草がなくなると、たくさんのゴミも目に着きます。お菓子の袋などは道に捨てられたものが風で運ばれたのかもしれませんが、飲み物の空き缶は明らかに投げ込まれたものです。今年はマスクも落ちています。とくに驚いたのが、なんと、掃除機が捨てられていたことでした。4日前には気づかなかったので、草刈りが終わってから捨てた人がいるようです。その人はその後それがどうなるか想像しないのでしょうか。神田川が生き物たちにとって貴重な生活の場だと知っている人はもちろん、神田川に少しでも愛着を持っている人ならゴミを捨てたりはしないはずです。

当会は昨冬(2月)に初めて神田川上流部のゴミ拾いを計4回実施し、多数のゴミを拾いました(2月8日と2月19日の記事参照)。しばらくは気持ち良く眺められる川になったのですが、長くは続きませんでした。この冬もゴミを拾いたいと考えているのですが、コロナ禍の中で実施するにはいくつか問題があります。河川管理者と話し合っているところです。

池の活動終了

分解したドームカゴ

ひょうたん池に設置していた遮光ドームカゴ3基と、その他の池に設置していたオダアミ計3基を撤収して、今年の池の保全活動を終了しました。毎年、ドームカゴでザリガニが1匹も獲れない日が2日続いたら活動終了と決めています。例年の終了時期は12月初めのことが多いのですが、今年はワナの数が少ないこともあって、3回捕獲ゼロの日が続いたので、11月4日でひょうたん池のワナを陸に上げました。今日はそれらを分解し、池にまだ設置してあったオダアミもチェック・回収して、漁具物置に運びました。

今年のザリガニ捕獲数は計 431匹でした。ちなみに、2019年度は 744匹、2018年度は 2,140匹、2017年度は 4,680匹です。実施回数もワナの数も違うので単純な比較はできないのですが、継続的にワナチェックに参加し、ザリガニが活動する夜の池のようすも観てきた私の感覚では、今年は昨年よりさらに減ったと感じています。(ただし、我々より遅く活動を開始したかいぼり隊の人は、昨年より多く獲れると言っていました。) 一時期はひょうたん池だけで5千匹以上も獲れた年があったのと比べると、大幅に減ったのは間違いありません。

井の頭池でアメリカザリガニが激増した理由は、天敵だったオオクチバス(ブラックバス)をかいぼりで一掃したからでした。それが再び減少した理由は、ボランティアによる駆除活動と、天敵となる在来の生き物(サギ類、カイツブリ、ナマズなど)の増加だと考えられます。現状は低密度抑制ができていますが、池にはまだ回復可能な数が生存しているし、神田川に多数生息しているものが遡上してくるので、再び増えないように駆除活動は来年以降も続けるべきと思います。

当会の池の活動は、ザリガニ駆除のほかに、池の生き物のモニタリングをするという目的もあります。今年が昨年までより大きく変わった点のひとつは、一昨年はクロダハゼ稚魚、昨年はウキゴリ稚魚が大発生したのに、今年はモツゴ稚魚の発生が多かったことです。かいぼりで破壊・撹乱された生態系がバランスを取り戻しつつあるのだと思います。在来種のヌカエビが、ひょうたん池でも多数獲れるようになったのも今までなかった変化です。池に水草が増えたことが影響しているようです。ただし、外来の侵略的水草コカナダモが激増したのは問題です。かいぼり隊がコカナダモの駆除に取り組んでくれているので、期待しています。(トシ)

生きもの増加中

百年森の草刈り中

今日は井の頭自然の会と井の頭かんさつ会の合同で百年森の草刈りを実施しました。枯れた草が栄養になるのを促し、地面に光が届くようにして来春の芽生えを助けるのが目的です。人手による草刈りは少しずつ進めていて、写真の枯れた草は前回までに刈った草です。公園の他のエリアの、業者が機械で草刈りした場所と比べると雑然としていると感じると思いますが、いろいろな生き物が暮らせる場所を作るために、あえてそうしています。

クロコノマチョウ(成虫越冬)

その結果、まだ世話を始めて一年半ですが、見られる生き物が増えてきています。様々な草が生い茂り、いろいろな樹木が芽生え成長しています。表土には大きなミミズが増え、それを食べにモグラがやってきて、両者が固く締まっていた土を耕してくれています。土中の菌類も増えているようで、きのこもいろいろ出てきています。茂った草や咲いた花を拠り所とする昆虫が増え、それを捕食する虫も増えています。さらに、それらを採りに野鳥も立ち寄るようになりました。成長中の若木がもっと大きくなれば、それが隠れ場所になったり実をつけたりするので、訪れる鳥はもっと増えるでしょう。

2019年5月11日

まだまだ始まったばかりですが、徐々に生態系ができつつあるのを感じています。ここの世話を始めた昨年5月の写真を載せますが、大きく変化したことは分かると思います。今後も、百年森の目的である、「生き物最優先の場所」を目指して、必要な活動を続けていきます。

昆虫が増えるにつれて、虫採りを目的に柵を乗り越えて百年森に侵入する人が増えてきているようです。井の頭公園の柵に囲まれたエリアは、植物やその他の生き物を保護するための立入禁止の場所です。百年森も、柵の中には入らないで、柵の外から見守ってください。百年森に生き物が増えれば、そこへ出入りする生き物が、百年森の外でも見られるようになるでしょう。