井の頭池から流れ下る神田川に、外来生物法で「特定外来生物」に指定されている水草オオフサモが広がり始めていることに、12月に気づきました。神田川上流部には井の頭池や玉川上水とは違う面白い生態系があるので、しばしば自然観察をしていた場所なのですが、今年は酷暑でほとんど見に行かなかったため、気づくのが遅れました。特定外来生物に指定されている植物は繁殖力がとても強く、増えた時の被害も甚大です。まだ分布が小さいうちに駆除すべきです。
神田川に関わりのある知人に教えてもらい、管理者である北多摩南部建設事務所(略称:北南建)に連絡しました。「井の頭公園で外来植物の駆除活動をしている我々もできることは手伝いますので、駆除しましょう」とです。反応は期待以上に速く、業者との契約が済んだら、(我々の)アドバイスをもらって駆除します、と言ってもらえました。そして今日、駆除作業の実施日が決りました。参加予定者は、北南建の職員、業者の作業員、当会メンバー、そして亜大富士山クラブの学生さんたちです。
三度のかいぼりの結果、井の頭池の水がきれいになり、神田川にも澄み切った水が流れるようになりました。それなのに、川には空き缶やビニールなどのゴミがかなり落ちています。人手に余裕がありそうなので、オオフサモの駆除の邪魔にならなければ、ゴミ拾いもして、気持ちの良い川にしたいです。
じつは、神田川には以前から、やはり特定外来生物に指定されているオオカワヂシャが繁茂しているのですが、有効な対策は取られて来なかったようです。たぶんそのせいで、10年近く前までは確かにあった在来種カワヂシャを見かけなくなってしまいました。まだ生き残っている場所があるという話もあるので、オオカワヂシャの駆除とカワヂシャの保護もやりたいです。今後は、他の団体とも協力して、できるだけ多くの人の手で神田川を良くしていければと思っています。(Toshi)