「小鳥の森」の西隣のエリアで今日抜き取ったオオブタクサです。重点対策外来種に指定されている侵略的な(つまり繁殖力の強い)外来植物で、神田川には繁茂しています。しかし私が知る限り、井の頭公園内ではここにしか生えていません。この6メートル✖︎3メートルほどの狭いエリアに、10年ほど前に気づいた時には20〜30本ほど生えていました。
その時も全部抜き取ったのですが、その後も毎年生えてきます。埋土種子が多数あったのでしょう。生えてくるものを毎年、種子ができる前に抜き取り続けたところ、生えてくる数は年々減少しました。埋土種子が無くなれば駆除完了です。ところが数年前、うっかりしていて、チェックするのが遅れ、数本のオオブタクサが種子を散布するのを許してしまいました。当然、次の年には再び多くの芽生えが出てきて、完全駆除の達成が遠のいてしまいました。それでもあきらめずに毎年抜き取りを続けた結果、昨年芽生えたのは3本、そして今年はこの1本だけになりました。これがこの場所の最後のオオブタクサであることを願っています。
ここは面積が狭く、生えていた数も限られていました。オオブタクサは多数の種子を作りますが、風や鳥に運ばれることはなさそうです。川だと水に流されて分布を拡大するけれど、ここではその心配はありません。完全駆除が成功しやすい条件だと思いますが、それでも、ほぼ駆除達成までに10年ほどもかかったのです。井の頭公園でなぜここにだけ生えたのか不明ですが、侵略的な外来植物は持ち込まないのがいちばんの対策です。(Toshi)