川にゴミを捨てないで

設置された看板

神田川上流部の川沿いの柵に最近設置された、「不法投棄禁止」看板です。夕やけ橋(井の頭公園三角広場)と丸山橋(三鷹台)との間の四箇所に取り付けられていました。

神田川上流部は希少な動植物が今も残っている貴重な環境なのですが、川沿いの道から投げ込まれるゴミが多く、気持ち良く眺められる川とは言えません。昨冬には当会と協力団体でゴミ拾いを実施し、一時的には気持ちの良い川になったのですが、間もなくゴミだらけの川に戻ってしまいました。そこで、捨てられるゴミを減らす方策を考えてほしいと河川管理者に要望した結果、この看板が設置されたのです。目立つ色彩で、かつ河川管理者と警察署の連名になっているので、なかなか強力な看板だと思います。

ただ、「不法投棄」という言葉はかなり強いので、飲み終わった缶などをポイ捨てすることも「不法投棄」に含まれると多くの人に解釈してもらえるのか、ちょっと心配です。11月10日の記事に載せた電気掃除機などは誰でも不法投棄だと思うでしょうが、空き缶やプラ袋を捨てるのは「不法投棄」とまではいえないと感じる人がいそうです。でも、ポイ捨ても軽犯罪法の処罰対象になる不法行為なので、やめてください。

休憩中のコガモ

法律で取り締まるより大事なのは、多くの人に川への愛着を持ってもらうことだと思います。そこには希少な植物が今も残っていて、いろいろな魚や鳥などが暮らしていることを知れば、そこへゴミを捨てようとはしなくなるでしょう。当会としても、そのような啓発活動が必要だと考えています。

看板設置に合わせて、この冬もゴミ拾いをしたいと考えていたのですが、新型コロナの感染が急拡大しているため、実施できなくなりました。感染予防上、人を集めること自体ためらわれるし、雨と一緒に下水が流れ込む川にはウイルスが流れてくる可能性もあるからです。コロナ禍は自然環境保全の障害にもなっています。